関節可動域と老化

いくぶん残暑も和らぎ、しのぎ良い日が多くなりました。
散歩されているご老人も多くなってきました。加齢に伴い歩き方がとぼとぼと歩幅も小さくなるようです。付着部での固く大きな硬結により関節可動域の減少と筋肉の劣化が老化を招きます。
腱の部分の血管は非常に小さくカルシウムの沈殿付着により不活性化し毛細血管の消滅に伴い筋肉のみならず骨にも悪影響を及ぼすこととなります。
カルシウムの流通のためマグネシウムを十分に取り、フレシュな胆汁酸を供給することに加え、軽い運動とストレッチとともに鍼治療しかできない付着部の雀啄と骨掃は大きな助けになります。マグネシウムは高脂質な食べ物により毀損されますので気をつけましょう。

フレシュな胆汁酸、1次生成の胆汁酸(人間の体は省エネで新しい供給が少ないと2次3次と再利用します。)はアンチエイジングの観点からは極めて大事でフレシュな胆汁酸のために意識して水溶性食物繊維(大麦・海藻・舞茸・こんにゃく等)を摂るのも重要になってきます。腸にもいい影響を及ぼし副交感神経優位を保ち良い睡眠にも繋がります。
昔の人は和式トイレと布団の上げ下ろしで日々適度な運動をしており、前脛骨筋・ハムストリングス・股関節/臀部の筋肉群、腹筋腹斜筋・多裂筋・起立筋が自然にストレッチされ運動で使い、腕を持ち上げることで季肋部の解放もあり消化器官への圧迫からも逃れていました。

先生方のご指導で鍼治療とともに軽い運動を勧め患者さんの健康と若さを保って頂けたら幸甚です。
夏バテは秋に出るとも申しますので、お気をつけください。